手紙
私は、言いたいことを声に出して話すのが、とても苦手。
そもそも言うことが奇抜なようで、いつも反感をかうから、その処理に追われることを想像すると、話すのが億劫になってしまう。いつの間にかムキになって、言わなくてもいいことまで言って、論破しようとしてしまう自分もいて、嫌だ。
自分の想いを伝える勇気を出すために、冷静に伝えたいことだけを伝えることができるようになるために、私は、手紙を書きたい。
だけど、手紙の文化は、もはや異例であるかのよつに、珍しいものになってしまった。
LINEがその役割を担っているように考えられるが、簡単に文字を打てて、すぐに返事のくるLINEは、私の手紙を書きたい理由である、勇気と冷静さを与えてはくれない。
やっぱり、手紙じゃないと。
今、書きたいことが沢山ある。
私は、今までたくさんのときめきや思考、悲しみや喜びを自分の胸の内にだけ留めてきた。
今日、夜の帰り道、流星群の日だっていうから、空を見上げたら、裏切り者、空は曇ってた。
ピントをズラすと、その空よりずっと手前に、柚子がたくさん実ってるのが見えて、すっぱいにおいがした。
明日の朝もこの柚子の下を通って、
青空バックに写真を撮りたいなって思った。
なんだか最近は、こんなささいなことを誰かに話したいと、思うようになった。
面白い話でもなければ、他人にとっては本当にどうでもいい話なんだろう。
そんなことを誰も、楽しく聞いてなんてくれないよね。
って、拗ねるだけ。